認可保育園に1年半勤務後、児童養護施設へ転職した20代男性保育士の体験談

保育士の転職体験談 (男性保育士) - 認可保育園から児童養護施設へ

児童養護施設とはどのような施設なのか?どのような仕事をするのか?あまりピンと来ていない人も多いでしょう。私が実際に認可保育園から転職した経緯や転職して感じたことなどをご紹介します。

認可保育園から児童養護施設へ

認可保育園で働いて1年半がたつころ、私は転職を考えていました。それは仕事が大変だから、とか人間関係が嫌だから、という理由ではありません。その認可保育園では男性が私のみであり、とてもよくしてもらっていました。

辞める理由としては決してネガティブなものではなく、違う世界での保育をしてみたくなったからです。当時の私の児童養護施設への認識と言えば親と一緒に過ごせない子どもの世話を見る施設、というだけのものでした。

転職活動を始めたのは年末。受けた施設は三つ。一つは今すぐに人がほしいので、4月まで待てないという理由で不採用。残り二つの施設は面接を受けさせていただける予定でした。片方の面接を受けるとその場で採用となり、もう片方の施設をキャンセルすることとなりました。

児童養護施設の実際

実際に働き始めてまず初めに感じたことは、働き始める前の自分の考えは良い意味でも悪い意味でも覆されました。まずは、体力的に厳しいと感じることが多い。

基本的には早番、遅番、当直と別れていますが、当直勤務では書類だったり施設の環境整備だったりで睡眠時間は少ないものでした。早番での勤務も子どもが学校へ行ってる間は休憩となっていますが、実際は部屋の掃除や敷地内の整備、子どもの持ち物の管理などでやることはたくさんあります。行事前には日が変わる頃まで残って仕事していることもありました。

そして、仕事は子どもの面倒を見ることだけではなく、家庭環境調整もあります。児童養護施設は、あくまでも家庭に帰すことを目的としているので、親子が適切な関係に戻れるよう調整する仕事もあります。

児童養護施設での仕事のやりがい

半年を過ぎ仕事にも慣れてきたころ、今まで思っていた以上に子どもたちは自分のことを親の代わりとして見てくれていて、とても必要とされていることに気づきました。

自分は5人の小学校低学年児を担当していたのですが、やればやるほど子どもたちは評価してくれています。親のように甘えてきてくれる子どもたちの思いに応えてあげたい、そう思って子どもたちが笑顔になるような取り組みを行ってきました。

誕生日の子どもがいれば担当する児童でご飯を食べに行ったり、みんなで近くのデパートへ行き、服を買ったりゲームを買ったり。勉強を熱心に教えてあげるととても頑張ってくれて、成績が伸びたり。その喜びは保育園で働いているときとは違った感動がありました。

児童養護施設に興味を持たれた方へ

児童養護施設に休みの日はありません。当直等の肉体的にも大変な勤務は必ずあります。ただ、それよりも大きな感動とやりがいがあると私は思います。

子どもたちのためにどんなことが出来るのか、子どもたちがどうしたらよろこんでくれるのか。試行錯誤して関わってあげてください。がんばったぶんだけ子どもたちは見ていてくれます。