保育観が合わず半年で小規模保育園 から企業内保育所へ転職

新卒で認定こども園に就職、その後私立保育園の臨時職員として転職が決まりましたが、保育間が合わずに半年で転職することになります。今回はその時のお話を詳しくお聞きしました。

前回のさくらさんの転職活動のインタービュー記事はこちらです。

新卒でクラス担任、残業や仕事量に耐えられず小規模保育園の臨時職員として転職

2018.06.26

名前: さくらさん
年齢: 22歳
保育士歴: 3年
性別:女性
地域:北海道
雇用形態: 小規模保育園 臨時職員⇒企業内保育所 正社員

保育観が真逆、耐え切れずに転職を決意

編集部
今回転職しようと思ったきっかけを教えてください。
さくらさん
はい。入職してから、保育園の保育方針が私の理想とは真逆だと感じました。私は子どもひとりひとりと落ち着いて関わり、子どもの様子を見守ったり、褒めることで子どもの成長を促していきたいと考えていました。
編集部
その保育園は違ったのですか?
さくらさん
その園ではほとんどの職員が子どもに対し、ちょっとしたことで厳しく声をかけ、子どもたちも職員を恐れているように思いました。

そんな他の職員による子どもへの激しい叱咤を見るのが耐え切れず、次第に精神的に落ち込んでいき、このままじゃだめだと思い転職を決めました。

編集部
そうですか、転職してからあまり時間がってませんよね?
さくらさん
たった半年しかたっていないのに転職をすることは悩みましたが、限界を感じていました。また臨時職員だったこともあり、給与が安く、正社員になるまでに3年はかかるという話を聞いたため、転職を決めました。

ハローワークやIndeedを使って転職活動

編集部
転職を決めてから、どのようにお仕事を探しましたか?
さくらさん
Indeedを見て求人を探し、気になった園があればその園のホームページやブログを見て保育方針を調べました

また、ハローワークにも通い、求人を紹介して頂きました。正社員で通勤しやすく自分の理想の保育ができる場所を探すようにしていました。一度行っただけで、よさそうな求人を紹介して頂き、面接を申し込みました。

編集部
今回は条件に「保育方針」も加わったのですね。
さくらさん
はい、同じ間違いは繰り返したくなかったので、口コミなども慎重に調べました。

志望動機には「辞めた理由」と「どんな保育がしたいのか」を中心に

編集部
今回は志望動機はどう書きましたか?
さくらさん
今回の志望動機では、「どうして辞めたのか」「どんな保育をしたいのか」という点に的を絞って書いた方が、面接でも話しやすいと考えました。

前の園と保育方針が合致しなかったということと、落ち着いた雰囲気の中で丁寧に、子ども一人ひとりに寄り添った保育をしたいということを記入しました。

編集部
自己PRはどのように書きましたか?
さくらさん
自己PRでは、子どもだけではなく保護者とも丁寧に関わり、信頼関係を築いていき、相談にものることが出来るということを認定こども園で働いていた時のエピソードと共に記入しました。

今までで一番環境の良い園で働くことができた

編集部
面接ではどのようなことを聞かれましたか?
さくらさん
面接では、今までの園をなぜ辞めたのかを聞かれました。

1つ目の園については、担任がプレッシャーだったことや心に余裕を持てなくなってしまったことなどを話しました。2つ目の園については、他の職員と保育観が合わなかったことを話しました。

すると面接官の方から、「この園は担任制ではないし、残業もなく怖い先生もいない」ということをお話しして頂き、とても安心することができました。

編集部
それはよかったですね。企業内保育所は残業も少なく、プライベートが確保されやすい職場ということで人気ですよね。

他にはどんな話をしましたか?

さくらさん
他には交通機関の利用有無についてや、いつから勤務できるかなどの話をしました。面接が終わったその日のうちに電話がかかってきて、内定を頂きました
編集部
そうですか、早い連絡でしたね。実際働き始めてどうでしたか?
さくらさん
そこで実際に働いてみると、子どもの数が少ないため、保育士も余裕をもって関わることができ、和気あいあいとした雰囲気の中働くことができました。
編集部
それは良かったですね。
さくらさん
オープンしてまだ半年程度しかたっていない新規の園だったため、まだ給食が始められていないなど、準備不足の点もいくつかありました。

ですが、今まで務めてきた園の中では一番環境が良いところに転職できたと思っています。

編集部
最後に、これから転職活動をする人にアドバイスがあればお願いします。
さくらさん
転職では不安もたくさんあると思いますが、つらい中無理に頑張るより、素直に自分に合う園を探すのも大切なことだと思います。思い切って行動してみるといいと思います。

保育業界は特殊で人間関係や子どもへの悩み、保護者対応、休日出勤や残業など厳しい労働環境が当たり前の風潮もありますが、今はそういった面でも改善しようとしている園も多くあります我慢せず自分の理想の仕事場を探してみてもいいと思います

編集部より:自分は何を大切にするのか?をはっきりと

編集部
今回は2回の転職を経て、企業内保育所に転職が決まったさくらさんにお話をおうかがいしました。さくらさんには数回お話を聞いていますが、環境がよい職場に転職が決まって本当に良かったです。

今まで辛かった「担任のプレッシャー」「残業」「保育観の違い」がすべて今回解決されましたね。新しい職場ではそれなりの苦労もあると思いますが、自分の納得できる環境で働くことができるのが一番です。前職は半年という短い期間での離職となってしまいましたが、決断した価値はあったのではないでしょうか。

保育士の仕事はたくさんあり、転職先を見つけることは困難なことではありません。でも、「自分は何を大切にするのか、譲れない条件は何なのか」をはっきりさせて職場を選んでいくことが大切です。

自分が納得するまで転職するというのも方法ですし、転職のプロ、コンサルタントと相談しながら職場を探していく、というのも方法です。自分に合ったやり方を見つけてくださいね。

2018