家庭と仕事の両立を考え公立保育園の臨時職員として転職を決意した30歳女性保育士

私立の保育園で正社員として勤務後、公立保育園の臨時職員として転職された30歳女性保育士さんにお話をお伺いました。条件をはっきりとさせること、素直な気持ちで面接に挑むことで無事転職することができました。

名前: まきさん
年齢: 30歳
保育士歴: 5年
性別:女性
地域:愛知県
雇用形態: 私立保育園正社員 ⇒ 公立保育園臨時職員

家庭と仕事の両立は無理と判断、転職を決意

編集部
今までは正社員の保育士として勤務されていたようですが、どうして転職しようと思ったのですか?
まきさん
転職をしようと思ったきっかけは結婚をしたからです。転職前の私立の保育園では持ち帰りの仕事や残業が多く結婚してからも続けていくのは難しいと判断しました。
編集部
他に家庭と仕事の両立をされている保育士さんはいなかったのですか?
まきさん
職場の平均年齢がとても低く、職員の中に結婚をしている保育士もいませんでした。家庭と仕事の両立に理解を示してくれる環境ではありませんでした
編集部
では、結婚を機に家庭と仕事の両立ができる職場に転職しようと考えたというわけですね
まきさん
そうですね。辞めるきっかけは結婚でしたが、以前から園長先生の理想の保育に関して疑問を持つ部分が多く長く続けようとは思っていませんでした。

しかし、なかなか辞めるきっかけがなかったので続けていました。保育園を全体的にみても結婚してから働くことも難しいですし、結婚してからも続けたいと思える保育園ではなかったということです。

パートや臨時職員として働くことを決めて転職活動

編集部
家庭と仕事の両立ができそうな職場はどうやって見つけていったのですか?
まきさん
転職先では正社員ではなく、パートや臨時職員と決めて動きました。家の近くに公立の保育園が多かったこともあり、通える範囲の市の市役所に電話をして職員を募集をしているか聞きました。

その際、時給などの雇用条件も聞き、条件の良かった市に再度連絡して転職することができました

編集部
なるほど。公立保育園のパートや臨時職員は市のホームページなどで募集が出ていることがありますが、積極的に市に電話をして聞いてみるというのも方法なんですね。

履歴書の志望動機は素直に伝えることが大切

編集部
履歴書の志望動機や自己PRはどのように書きましたか?
まきさん
保育士として前の保育園でどのよう事を学んだのかを細かく書きました。私の場合はピアノや音を使った遊び(リトミック)ができるという点です。前の保育園は教育に力を入れている園だったので、物事を教えるスキルは身についていることがが私の強みだと感じていました。

保育士として「笑顔」「子供が好き」などというありきたりなものではなく、具体的に「子供の成長をどのように促すことが出来るのか?」というところを伝えたほうが印象に残ると思います。

編集部
「公立保育園の臨時職員」に応募している、ということを意識して書きましたか?
まきさん
特に意識して書きませんでしたが、志望動機は結婚後も家庭との両立をしながら働けると思ったことを書きました。志望動機は素直に感じたことを書いた方が、後の面接で話がスムーズに進むと思います。

面接は素直に伝えることがポイント

編集部
では、面接はどうでしたか?どのような話をしましたか?
まきさん
私の場合、結婚がきっかけの転職だったので妊娠する可能性がありました。そのことを面接で詳しく聞かれました。「妊娠しても働くつもりはあるか?」「妊活はいつから考えているか?」などでした。私はすぐに妊活をすること、問題がなければ妊娠中も働くつもりがあることを素直に伝えました
編集部
子どもは授かりものですが、今後の予定について伝えておくことは大切ですよね。すぐに妊活をする予定でも、素直にそう答えたのは素晴らしいと思います。
まきさん
はい、素直に伝えておいて良かったと思います。のちに、妊娠して切迫流産の診断を受けてすぐに辞めることができたのは、面接の時に素直に話せていたからだと思っています。

転職して良い環境の職場で働くことができた

編集部
切迫流産になってしまったのですね。その時の周りの職員の方たちの対応はどうでしたか?
まきさん
妊娠がわかった時もそうでしたが、切迫流産の時もみなさんが配慮してくれ、とても素敵な職場に転職することができたと思っています。とても働きやすい環境だったので、本当はもっと働いていたかったです。
編集部
そうですか、それは転職して本当に良かったですね。では最後に、現在転職活動を始めようとしている保育士さんたちに何かアドバイスなどあればお願いします。
まきさん
転職するときはとても不安になることも多いと思います。しかし、私のように転職してよかったと感じている方は多いです。

転職のポイントとして大切なのは「条件をはっきりさせておく」ということです。条件をはっきりさせておくことでで妥協できる、できないがはっきりして面接の際に伝えやすくなりますよ。

そして、妥協できない条件は絶対に妥協してはいけません。そこで妥協してしまうと、転職先で不満が出て長く働けない可能性があるからです。条件のあった転職先は必ず見つかるはず。前向きに頑張ってください

編集部から:「妥協できないこと」は人それぞれ違う

編集部
今回は「家庭と仕事の両立」という条件で転職活動をして、公立保育園の臨時職員として転職が決まったまきさんにお話をお伺いしました。

転職活動をする時は、希望の条件をはっきりとさせておきましょう。「家庭と仕事の両立」「年収」「キャリアアップ」「土日休み」「残業なし」「小規模・大規模保育園」など、条件は人それぞれあります。

自分がどうしたいのか、これからどのような人生を歩んでいきたいのかよく考えてみてくださいね。迷った時は転職のプロ、キャリアコンサルトに相談してみるのも一つの方法です。きっと自分の考えがまとまってきますよ。

2018