乱暴な子がクラスの中にいて、保育運営が大変、対処に困っている保育士もいるでしょう。乱暴な行動を繰り返すのには、何かしらの原因があるのかもしれません。考えられる原因と、それに対する正しい接し方を紹介します。
原因① 自分の望みどおりにいかない
保育園は集団生活の場です。自分の望みがすべて通るというわけにもいかず、まだ気持ちが未熟な子どものうちならば、イライラしてしまうこともあるでしょう。そういったときに乱暴な行動に出てしまうのかもしれませんね。
望みをかなえてあげることはできませんが、気持ちを受け止めてあげることはできます。「まだ○○したかったんだね。楽しかったもんね。」と、気持ちに寄り添って受け止めてあげましょう。
原因② 関心を集めたい
乱暴をするとみんなに注目される、保育士が怒ってくれて、自分に関心を向けてくれる…そんな気持ちでわざと乱暴にふるまっているのかもしれません。乱暴な行動を起こさなくても、保育士はきちんと見ているということを伝えましょう。
「今日の服かっこいいね。」とか、「それ○○くんが作ったの?すごいね!」とか、子どもの気が付いたところを何でもいいので、見てあげましょう。お友達の注目をいい意味で浴びるような機会も作ってあげられるといいですね。
原因③ 仲間外れにされた
いじわるされたから、乱暴な行動で仕返しをしたということがあるかもしれません。自分の気持ちが上手く話せない子どものうちは、口より先に手が出てしまうこともあるでしょう。
乱暴な行動が続いている場合は、トラブルが起こる前に保育士が良く見ておく必要があります。手が出る前に止めることも大事ですし、子ども同士が上手く遊べるよう、仲立ちしたり、時には気持ちを代弁してあげたりするのも大事ですね。
最後には、保育士の力を借りなくても子ども同士が仲良く遊べるように支援してあげましょう。
原因④ 体力があまっている
パワフルな子は体力が有り余ってしまい、乱暴な行動で発散しているのかもしれません。乱暴な行動が起こせないくらい、外で体を動かしたりなど、発散してみるのはどうでしょうか。
原因⑤ テレビの影響
保育園児が大好きな戦隊ヒーロー番組では、よく戦闘シーンが流れます。戦いごっこが大好きな子ども達は、よく真似をして遊んでいますね。しかし、行き過ぎると大変危険な行動になってしまいます。
本当にパンチやキックをしたらどうなるか、子ども達に理解してもらわなければなりません。きちんと話をして、ごっこまではいいけど本当に戦ったらいけないことを伝えましょう。
乱暴な行動は、なぜだめなのか伝えましょう
まだ善悪がはっきり分からない子ども達です。乱暴な行動もあるでしょうから、なぜだめなのか分からないこともあるでしょう。その都度、教えていくことが大切です。
子どもが、なぜだめなのかも理解しないまま怒られると、乱暴したい気持ちにさらにイライラが募ることになります。それでは乱暴な行動は止められませんね。
保育士も根気強く子どもと向き合っていくことが大切です。