保育士は小さな子どもを相手にする仕事です。まだ社会性が十分身についていない子ども達が相手ですから、保育が思うようにいかず、イライラしてしまうこともあるでしょう。怒らず冷静に対処し、イライラが募らないような工夫が必要です。
子どもに対しイライラして怒鳴っても、根本的な解決にはならない
保育士が子どもに対してイライラする時というのは、子どもが言うことを聞いてくれないという時が多いのではないでしょうか。
イライラしてしまった時、子ども達に対し「なんで保育士の言うことを聞かないの!」と怒ったことはないでしょうか。子ども達もシュンとなり、その場は収まるように見えますが、実は解決には至っていないのです。
子どもが保育士の言うことを聞かない原因は2つ
まず、なぜ言うことを聞かないかという原因を考えてみましょう。考えられるのは、
- 子どもがやんちゃすぎて話が聞けないため、クラス全体の雰囲気が飲まれている
- 保育士側の技術が未熟なため、子ども達がどうすればいいのか伝わっていない
ということが挙げられるでしょう。
解決方法①:保育士がクラスの雰囲気を作る
解決方法についてですが、①の場合、子どもがやんちゃなのは性格もあるので仕方がありません。そんな子どもの状態を受け入れた上で、保育士が話を聞かせなければならないのです。
例えば、いきなり保育士が本題を話し始めても、子ども達が興味を持ってくれるかは分かりません。手遊びを使って気を引き、話を始める雰囲気にしてから活動を始めるとか、「○○ちゃんは座り方かっこいいね。みんなもできる?」など声をかけ、クラス全体のやる気を引き出すなどという方法もあります。
やんちゃな子も、上手にできている時は大いに褒めて、保育士と子ども達との信頼関係をしっかり築きましょう。
解決方法②:「なんで」などあいまいな言葉ではなく、具体的に
次に②の場合です。「なんで言うこと聞かないの!」という声掛けに対してですが、そもそも子どもは「なんで」という言葉がわかっていません。
「なんで」話を聞かなければならないのか、「言うこと」を聞くとは何をすればいいのか、説明はしましたか。あいまいな言葉は、子どもには伝わらないことがあります。
「今は話を聞く時間だよ。先生のお話が分かるように、静かに聞いてね。」など、具体的に話してみてください。子ども達が今はどうすればいいのか理解したことで、初めて問題の解決となります。
イライラしても、気持ちを切り替えて冷静に対処を
子どもに対してイライラしてし怒鳴りつけてしまうと、関係は悪化してしまいます。そうなるとさらに子どもは保育士に反抗的になったり、話を聞こうという態度は身につかなくなってしまうでしょう。
いつも怒っている保育士より、ニコニコ優しい保育士の方が、子ども達も言うことを聞きたくなりますね。
イライラする気持ちは分かりますが、一旦冷静になり、怒るのは我慢しましょう。深呼吸し、なぜ子どもが言うことを聞いてくれないのか、考えてみてください。もし、解決方法が見つかるようでしたら、保育を1から仕切り直し、気持ちを切り替えましょう。
イライラは受け流すのも大切
イライラしてしまう気持ちを、受け流すのも大切です。保育が上手くいかないことや子どものイタズラにいちいち腹を立てていると、保育士側が持たなくなってしまいます。
時には、「子どもは言うことを聞かなくて当たり前。イタズラはその子の好奇心が旺盛だから仕方がない」と、受け流してしまってもいいです。
もちろん、度が過ぎる時は注意は必要ですが、イライラが募って毎日怒っている場合は、ある程度肩の力を抜いてみましょう。
子どもとの信頼関係を築くためにも、冷静になろう
子どもとの信頼関係がしっかりできていれば、子ども側の保育士の言うことを聞こうかなという気持ちになるでしょう。
いくら保育士と子どもが仲がよくても、いざ活動となるとイライラして怒ってばかりいる保育士の言うことは聞きたくないですよね。
保育が上手くいかず悪循環…となってしまいかねません。イライラには一旦落ち着いて、冷静になるよう心がけてみてくださいね。