保育園は、子どもにとって初めてのことばかり。いろんなタイプの子どもがいますが、どんな子どもでも保育園に慣れるには時間がかかります。慣らし保育を通し、子どもはもちろん、保護者とも信頼関係を深めましょう。
慣らし保育を通して子どもと保護者、保育士も慣れる
保育園は楽しいことが沢山ありますが、初めて登園した子どもには未知の世界、泣いてしまうのは当然です。中には全く泣かない子もいますが、数日後に突然泣き出す子も…そんな子に限って、大きく長く泣いたりするものです。
今まで過ごしてきたお家と、保育園とはまったく別の世界。慣らし保育を通して、子どもが少しずつ保育園に馴染めるようにしてあげましょう。
保育士も、登園してきた子どもがどんな子なのか、まだ知りません。慣らし保育の間に、好みや癖をしっかり把握し、1日保育が始まる日に備えましょう。
慣らし保育は、保護者が保育園と信頼関係を結ぶ大事な時期でもあります。最初が肝心とも言いますので、この保育士は信頼できると思ってもらえるようにしたいですね。
慣らし保育のスケジュール例
慣らし保育のスケジュール例を紹介します。こちらの園は、1週間かけて徐々に慣らしています。
- 1, 2日目 – 登園~10:00 保育園の遊びの様子に慣れます。
- 2~4日目 – 登園~11:00 小さい子は午前寝や授乳を行ってみます。
- 5, 6日目 – 登園~12:00 給食を食べてみます。
- 7日目~ …1日保育がスタートし、お昼寝をしてみます。
子どもが慣れるために、保育士は気持ちを受け止めよう
子どもには、保育園は楽しい所、安心して過ごせる所と思ってもらえるようにしましょう。泣いている子は抱っこしてあやしたり、「一緒にあそんでみようか」と優しく声をかけてあげると、遊びに興味を持ってくれ、悲しい気持ちが紛れるかもしれませんね。
ママが恋しくなっている子は「そうだね、ママと離れてさみしいね。もうすぐ帰れるからね。」と気持ちを受け止めてあげましょう。ママを思い出し、逆効果になってしまうと思われがちですが、(この保育士は自分の気持ちを分かってくれる…)と思うと、信頼感が少しずつ芽生えるでしょう。
泣いている子ばかりに手をかけるわけにもいきませんので、必要なら補助の保育士を付けてもらいましょう。
保護者との信頼関係は、しっかり伝達することから
保護者に信頼してもらうためには、子どもの様子を細かく伝えることです。
「今日はずっと泣いて、抱っこだったんです。」ということでも構いません。もし、泣かずに過ごせるようになったら「今日は遊びの時、泣かないで遊べたんですよ。」と伝えてあげれば、保護者は子どもが慣れてきたことに安心するでしょう。
子どもの様子を伝えてくれるということは、子どもをしっかり見ていてくれている保育士と思ってもらえるでしょう。保護者は初めての保育園で分からない事だらけです。質問にはなんでも答えてあげましょう。
また、その子に直接関係ないことでも、例えば「今日は年長さん、電車で遠足なんですよ。○○ちゃんも大きくなったら行こうね。」とか、そんな話でも、保護者は子どもが大きくなったらこんな楽しいことがあるのかと知るいい機会になります。積極的に話しかけてみてくださいね。
慣らし保育は、子どもにとっても保護者にとっても初めての体験ばかりです。親身になって接することで、保育園は安心できるところだと感じてもらえるようにしましょう。