保育園に入園した翌日。いよいよ慣らし保育が始まります。保育士にとっては、子ども、そして保護者と信頼関係を築くための第一歩を踏み出す大切な初日です。
保護者に園での子どもの様子を伝えやり取りをするために必要な連絡帳も、初日は特に重要。だからこそ、何を書いたら良いのか分からない。どのように書けば保護者との関係を築くきっかけ作りができるのだろう?といつも以上に迷ってしまうこともあります。
初日の連絡帳を書く時のポイントは?書くべきことは?という疑問にお答えします。
初日の連絡帳を書く時の3つのポイント
初日は保護者にとっても初めての連絡帳。不安と期待が入り混じった気持ちで読む人がほとんどです。だからこそ、保護者が安心できるような内容を心がけましょう。3つのポイントをご紹介します。
① ポジティブな内容で!
慣らし保育初日は、ほとんどの子どもが泣きます。連絡帳では子どもの様子を伝えますので、それを隠すことはできません。
しかし、保護者がポジティブに受け止められるような書き方はできます。
例えば、泣いていても保育士が抱くと一瞬でも泣き止んでくれたという時には、
「初めての登園で泣いてしまいましたが、保育士が抱くと時々泣き止み保育士の顔をじっと見つめていました。たくさんスキンシップをとりながら関わっていきますね。」
泣きながらもおもちゃを見つけると手を伸ばす仕草が見られたという時には、
「初めての登園で泣いてしまいましたが、好きなおもちゃを見つけると手を伸ばす仕草が見られました。○○ちゃんの大好きな遊びを一緒に見つけていけたらと思います。」
など、「泣いていた」という事実は書きつつも、その中での子どもの様子をポジティブに書くことで、我が子をしっかりと見て対応してくれていると感じてもらえますよ。
② 読みやすい字で書く
慣らし保育初日はとにかく忙しいです。もちろん子どもとの関わりが最優先ですので、連絡帳をゆっくりと書く時間がとれないということも…。しかし、それでも連絡帳は読みやすい字で書くように心がけましょう。
細かい字で長い文章を書く必要はありません。伝えたいことをできるだけシンプルな言葉で書くことで、時間の短縮になりますよ。
③ 穏やかな言葉遣い、子ども主体の言いまわしを心がける
連絡帳の文章からも、保護者は保育士の人柄を読み取っています。
例えば、子どもと一緒におままごとで遊んだという内容を書く時に、「○○ちゃんとおままごとで遊んであげると、とても喜んでいました」と書くと保育士が主体で上から目線のように感じます。
同じ内容でも、「今日は保育士とのやりとりを楽しみながらおままごとで遊びました。どうぞとお料理を手渡してくれる優しい○○ちゃんです。」と書くと、あくまでも主体は子ども。さらに子どもの様子を詳しく書いているので、保護者からの印象は良くなります。
同じ内容でも、保護者がどう受け取るかを考えながら書いてみてくださいね。
初日の連絡帳に必ず書くべき3つのこと
① 入園を祝う挨拶
「ご入園おめでとうございます。」という一文に、入園をして出会えたことの喜びを表しましょう。
② 睡眠、排泄、授乳、食事の詳細
基本的なことですが初日は忙しく、必ず伝えるべきことを書き忘れてしまうことも…。必ず記載してあるかを降園前に確認しましょう。
③ 持ち物などの連絡事項
登園初日は保護者も園の生活に慣れていないため、忘れ物も多くなります。再度確認という意味も込めて、連絡帳の余白などに記載しておくとよいでしょう。降園時に直接伝えることも忘れずに!
保育園初日の連絡帳、例文をご紹介
実際の連絡帳から、子どもの様子に合わせた例文を2つご紹介します。
【例文①】登園時から降園までほとんど泣いていた場合
初めての登園で泣いてしまった○○ちゃんでしたが、保育士が抱くと時々泣き止み、保育士の顔をじっとみつめていました。保育園を大好きになってもらえるように、たくさんスキンシップをとりながら関わっていきますね。
1年間、どうぞよろしくおねがいいたします。
【例文②】登園時は泣いたが、その後泣き止んで遊び始めた場合
登園時には泣いてしまいましたが、しばらく抱っこで過ごすと泣き止み、自分からおもちゃに手を伸ばして遊ぶことができました。音の出るおもちゃがお気に入りで、何度も鳴らして遊んでいましたよ。大好きな遊びを一緒に楽しんでいけたらと思います。
1年間、どうぞよろしくおねがいいたします。
保育士が今後どのように関わっていきたいかを入れよう
子どもの様子をポジティブに受け止めてもらえるような内容に加えて、保育士が今後どのように関わっていきたいかということを入れると、保護者は保育士に対して親近感を持ってくれます。
保護者との信頼関係を気付く第一歩としてポイントを掴み、保護者がどう感じるかを考えた書き方を心がけてみてくださいね。