保育士は体力勝負の仕事です。妊娠がわかると、妊娠前と同じように働けない辛さ、さらにつわりがある場合など、赤ちゃんや自分の身体のためにも仕事を辞めた方が良いと思うこともあるでしょう。
妊娠がわかった時の同僚への伝え方や仕事中に気を付けるべきこと、そして辞めることを決断した時の退職のタイミングなどを詳しく見ていきます。
妊娠が発覚!同僚に伝えるタイミングと伝え方
園長と同じクラス担当にはすぐに妊娠の報告を
妊娠が発覚した時には、すでに妊娠2か月を迎えています。妊娠初期は流産のリスクも高いので安定期に入るまでは周囲に伝えたくないと考える人も多いでしょう。
しかし保育士として働くうえでは、どうしても今まで通りの仕事ができない状況が出てきてしまいます。また、つわりがひどくて休まざるを得ない日もあるかもしれません。
そのため、少なくとも園長と同じクラスを担当している同僚には、妊娠が発覚したらすぐに伝えた方が良いでしょう。多くの人には伝えたくないという場合には、他クラスの保育士には安定期に入った5か月以降に伝えることをおすすめします。
迷惑をかけてしまうかもしれない、と謙虚な態度で伝えよう
伝え方としては、妊娠した旨と手助けをしてもらいたい仕事内容を伝えておきましょう。また、つわりなどで迷惑をかける可能性があるということも事前に伝えておくとよいですね。
妊娠したから、周囲に気を遣ってもらって当たり前という態度ですと、後々自分が働きづらくなってしまいます。あくまでも、他の保育士と同じ仕事ができずに迷惑をかけてしまうという謙虚な気持ちで伝えると、温かく妊娠を受け入れてもらえますよ。
妊娠中は無理をせずに、でもできることはしよう
自分自身で仕事量と仕事内容をコントロールしよう
妊娠中は自分の身体が第一です。妊娠は病気ではありませんが、重いものを持つことで流産や早産につながる危険性もありますし、つわりのつらさは周りの人には伝わり辛いものです。
そのため、妊娠中には自分自身で仕事量と仕事内容をコントロールして自分の身体を守る必要があります。まずは、難しいことは我慢せずに周囲にお願いするようにしましょう。
例えば、高いところから重い物を降ろす、長時間の子どもの抱っこ、散歩時に大勢の子どもを乗せた思いベビーカーを押す、戸外活動で走り回るなど妊娠前と同じようにはできないことが必ずあります。
妊娠初期は特に、自分自身にしか身体の変化は分かりませんので、周りの人に察してもらうことは考えずに自分で伝えることが大切です。
妊娠中でもできる仕事は率先してしよう
妊娠中でも同じようにできる仕事もたくさんあります。例えば、制作活動や事務作業、室内遊びなど今までと同じようにできる仕事は率先して行うようにすると、先輩や同僚は必ず頑張りを見ていてくれますよ。
つわりも重症化すると、入院をする可能性もあります。食べられなくても水分は摂らないと脱水症状を引き起こし危険ですので、保育中でもこまめに水分補給をさせてもらえるように伝えておきましょう。
退職を決断した場合、退職時期はまず相談を
妊娠による身体の変化は、人それぞれ違います。同じように妊娠をしても、産休に入るまで保育士の仕事を続けられる人もいれば、つわりや身体の変化で退職を決断せざるを得ない人もいるのです。
退職を決断すると「今まで頑張ってきたのにもったいない」と周囲から言われることもあるかもしれませんが、自分の身体のことは自分にしかわかりません。前向きに退職に向けて動き出しましょう。
退職の時期としては、切迫流産や妊娠中の身体のトラブルで医師から仕事を控えるように言われている場合には、すぐにでも休職や退職の申請を行いましょう。
ドクターストップではないけれど退職を決断したという場合には、就業規則に則って退職日を決めることとなります。一般的には、退職の1か月前もしくは3か月前と定められている場合が多いでしょう。就業規則に定められていない場合には、法律で退職の2週間前に伝えると定められています。
退職をした場合には、新たに保育士を雇い入れる必要がありますので、退職を決断したらできるだけ早く伝えた方が職場への負担は少なくなります。しかし、退職の意思を伝えてから退職するまでの間に体調に変化があり勤務ができなくなった場合には、園に相談をして休職扱いにしてもらうか退職時期を早めてもらいましょう。
妊娠中の身体の変化は自分にしかわからない!辞めることも1つの選択肢
妊娠は病気ではないという人も多くいます。しかし、やはり妊娠前と同じように働くことは不可能なのです。体力勝負の保育士の仕事はなおさらのこと…。
妊娠後も働き続ける場合は決して無理をせずに。退職を決断した方はそれも大事な選択肢の1つです。保育士は今全国的に足りない状況ですがら、出産後にしばらくしてまた保育士として新たに働き始める、ということもそう難しくはないでしょう。
自分の身体と赤ちゃんの命を1番に考えて、妊娠生活を送ってくださいね。