20代の保育士転職は売り手市場! 転職のポイントやアピールポイントを解説!

20代の保育士は保育園でも大活躍していますね。体力もあり元気な20代は保育士に限らず働き盛りはどんな業界でも需要があります。数年保育士として働いていると、待遇や環境、これでいいの?と疑問が出てきませんか?20代保育士の平均的なお給料・年収を見ていきましょう。ステップアップを考えたときの転職時のポイントなども詳しく解説します。

20代保育士のお給料と平均年収

薄給といわれ、待遇改善が叫ばれている保育士のお給料ですが、20代では平均年収約200万円程といわれています。

20代前半、後半でも異なってきますが、20代前半は180万円程20代後半では225万円程というデータが出ています。

20代前半 平均年収 180万円 月収11万円
20代後半 平均年収 225万円 月収14万円

地域によって差はありますが、保育士全体では平均年齢が35歳、お給料の平均は300~320万円程度といわれていますから、20代でのお給料の平均はまだまだ低いですね。

日本の全業種の20代の平均年収を見てみると、20代前半は248万円、20代後半は344万円となっています。20後半ではもう保育士の平均年収を超えてしまっているということになりますね。

職種や地域によって多少は変わってくるとは思いますが、保育士の待遇改善は早めに取り組んでもらいたいところです。

保育士としての経験が数年あるなら新しい環境を選ぶのもOK

20代前半はまだ保育士として経験も浅い頃でしょう。先輩保育士からたくさんのことを吸収してこれからの将来につなげていくときです。辛いこともあるでしょうが、踏ん張り時ともいえます。

保育士として2、3年以上の経験がある20代なら、そろそろステップアップの時期として転職を考えてみてもいい時期です。

もちろん、今の職場が楽しく、満足できるようなところであればそのまま続けていくことも大切です。ですが、今の職場に不満があるようなら、思い切って環境を変えてみるのも良いでしょう。

ある程度の経験を積んできた20代の保育士は、このような理由で転職を選んでいることがわかっています。

  • お給料が安い
  • 職場の人間関係がうまくいかない
  • 残業が多い、休みが少ない
  • 持ち帰りの仕事が多くプライベートの時間がない
  • 結婚や出産で続けられなくなった

今は保育士の求人はたくさんあります。より良い環境を求めて転職することは何も悪いことではありません。

首都圏ではでは20代以上でも月収20万円以上の園や施設があります。人間関係を1からスタートできる新設園を選ぶこともできますし、残業や持ち帰りの仕事がない事業所内保育所を選ぶということもできます。

選択肢はたくさんあるので、求人を見てみるだけでも今の環境と比較できるはず。

公立保育園の正職員を目指すなら20代で

全国的に保育士は不足している状況で、常に求人はたくさんありますが、公立保育園の求人は減少傾向にあります。

公立保育園の保育士は公務員なので、定期的に昇給があり、産休・育休が取得しやすいなど、待遇が良いため離職する人が少ないのです。

なかなか正職員の採用が行われない公立保育園ですが、正職員の採用はほとんどが30歳以下や25歳以下と制限が設けられています。待遇が良いため、倍率はとても高くなっています。

公立保育園の正職員を目指すなら、20代でしかチャンスはありません。30代以降で公立保育園で働くなら、パートや非正規職員という方法もありますが、やはり待遇の面では正職員より劣ります。

20代の保育士転職、ずばり「売り手市場」

どの業界でもそうですが、20代、30代は働き盛りで仕事も見つけやすいです。特に保育士は体力勝負!20代の若い保育士はどこへ行っても人気、つまり売り手市場です。

特に独身だとある程度シフト勤務にも融通が利くので、雇う側としても、体力があり融通の利く20代の保育士は喉から手が出るほど欲しいのです。

20代の保育士の転職は難しく考えることはありません。

迷っている時間があるなら、その時間、求人探しに使った方がいいですよ。きっといい求人がありますから。

考えているうちに30代に入ってしまった、なんてことがないように。転職をするなら若ければ若いだけ有利なのです。

20代保育士の転職で気を付ける4つのポイント

20代で保育士として転職する場合、求人はたくさんありますが、条件を付けすぎると見つかるものも見つからなくなってしまいます。

20代の転職で気を付けるポイントを4つ見ていきましょう。

お給料だけで転職先を決めるのやめよう

先に紹介した通り、20代の保育士のお給料は他業種とくらべても、良いとは言えない状況です。

東京の場合は20代でも月収20万~23万円の園がありますが、ここの給与だけ見て転職してしまうのは非常に危険です。お給料が良い職場が良い職場とは限りません。

持ち帰りの仕事や残業があり激務、など、求人情報ではわからない何かがあるのかもしれません。もしも転職サイトに登録しているなら、コンサルタントがこの辺りの裏事情は知っている可能性があります。

基本的に好待遇の職場は離職率が低いため、なかなか求人として出てくることはありませんが、出てきたときは早い者勝ちになります。この辺りは転職サイトに登録して普段からチェックしておきたいですね。

とにかく、お給料の額だけを見て職場を決めるのは危険です。

「体力と経験」があるということを前面にアピール!

20代の保育士の転職でアピールしたいポイントは「若さ・体力」と「保育士としての経験」です。

20代の転職は20代前半、後半と若干違ってきますが、まだ独身で数年は働く気持ちでいるなら「若さと体力」そして「今までの保育士としての経験」前面にアピールしていくと良いでしょう。

今までどのような業務でどんなことをしてきたのか、どう子どもや保護者と関わってきたのかを具体的に説明できるようにしておくといいですね。

保育士の転職は新卒以外は基本的に「即戦力」です。雇われたその日から「保育士」としてしっかりと働けることをアピールしましょう。

体が健康であること、体力があることなども十分なアピールポイントになるので、こちらも具体的に伝えらるようにしておくといいですね。

20代の今後の計画、結婚、出産について答える準備をしておこう

20代の保育士の転職で、雇う側が気になることといえば「妊娠・出産」です。特に20代後半の保育士転職ではこの辺りをクリアにしておく必要があります。雇う側としては「何年勤続してもらえるのか?」というがとても重要なポイントです。

保育士は20代~30代が多いのですが、20代後半から30代前半だけガクッと人数が少なくなっています。

これは妊娠・出産によって退職しているためです。雇う側は、妊娠・出産で働けなくなる可能性がある、ということは十分理解していますので、自分がどういうプランでいるのか、しっかりと伝えたほうが好印象です。

ずっと保育士を続けていくつもりがあるのなら、熱意をもってそのことを相手に伝えましょう。

結婚はするつもりはあるのか (決まっているならいつ頃)
子どもは産むつもりがあるのか (決まっているならいつ頃)

気をつけなければいけないのは、例えば結婚や妊娠を機に退職を決めていたとしても、それは言わない方が無難です。すぐに辞めるかもしれない人を雇うことはしないので(雇う側も費用が掛かります)、転職できる可能性は低くなってしまうでしょう。

妊娠についても、「子どもは欲しいけれどまだ時期はわからない」というように、など具体的な時期については触れず答えておくのが無難でしょう。

先輩ママがいる園・施設を選ぶのが安心

もしも保育士として腰を据えて長く働きたいのであれば、すでに妊娠・出産をして復帰している女性保育士がいる園を選ぶことがポイントになります。

復職している保育士がいるということは、その園はプライベートも仕事も大切に考えている園であるということがわかります。前例があれば、その後に続きやすいですよね。

応募する園の求人情報やホームページなどにそのような情報が書かれている場合もありますが、実際そのような例は少ないかもしれません。

面接や見学の時、流れとして聞いてもおかしくないような雰囲気だったら、それとなく「出産をして復帰した保育士はいますか?」ということを聞いても良いかもしれませんが、タイミングによっては「もしかしてすぐ子どもを産むつもりなのでは?」と思わることもあるかもしれません。

聞くタイミングや聞き方は非常に難しいと思いますので、もしも転職エージェントを使っていて、相談できるコンサルタントがいる場合は、エージェントに聞いた方が良いでしょう。

20代でもし異業種へ挑戦するなら保育士の道も残そう

20代の若いうちに保育士以外の仕事を経験しよう、違う仕事をしてみよう、と思うこともあるでしょう。

若いうちにいろいろなことに挑戦するのはとても良いことです。その分だけスキルも身につき、人生も豊かになります。

IT業界に飛び込んでみたり、歯科衛生士になるなど、あらゆる可能性があります。どの業界に行くか迷うこともあるかもしれませんが、できれば今までの保育士としての経験を活かした業界、そしてまた、その経験を活かして保育士として戻ってこれる業界を選ぶと良いでしょう。

その方が転職もしやすく、経験もあることから実際に業務が始まっても苦痛と感じることはないといっても良いかもしれませんね。

実際、他の業種に行ってみたけれど、保育士として働きたくなって戻ってきた、という人は結構多いんですよ。人生、どんな展開になるかわかりません。

例えばこんな業種があります。

  • 子供服や子供関連の商品を扱う企業
  • 塾や習い事の先生や受付などのサポート
  • アミューズメントパークの職員

どこかで子どもと関わっている仕事を選ぶことで、今持っている専門性を活かすこともできます。さらには新たなスキルを習得して、数年後に再度保育士として活躍することも考えられます。

可能性を狭める選択ではなく、これからの人生の可能性を広げるような転職ができるようにしていってください。

20代の転職は人生でとても大切な転換ポイント

20代での転職はとても大切です。もし現状が不満で転職を考えていたとしても、「キャリアップを目指すのか」「結婚・出産で退職」を視野に入れるのか、で進む道、選択は変わってきます。また、保育士以外の道に進む、という選択肢も20代なら十分可能性としてあり得ます。

どれを選んでも後悔のないように、しっかりと考えて転職に挑んでください。

自分が今後どのようにして生きていきたいのか、そのためには何を重視すべきなのかを考えてみてください。給与なのか、園の規模なのか、仕事の量なのか。そうすれば、きっと良い職場にめぐりあえ、人間関係もついてくるでしょう。

20代はまだこれから長い人生があります。転職の回数もまだ多くはないでしょう。これからどう進んでいくか、ひとつひとつの選択がこれからの人生を決めていきます。

周りの人に相談しながら進めていくのも良いですが、キャリアコンサルタントという転職のプロに相談して転職活動をしていくことで見えてくる可能性もあります

保育士専門のコンサルタントは園の内部事情などにも精通している場合もありますから、分からないことや不安に感じることはコンサルタントにアドバイスをもらいながら着実に進めていくと良いでしょう。

2018